チャーリー・バロットと墓場の女王

チャーリー・バロットと墓場の女王

チャーリー・バロットと墓場の女王㉔

 バンと大広間のドアを勢い良く開ける。  僕の視線の先にはクラムがいて、玉座に座っていた。その周りには百体以上のゾンビ兵がいる。 「なんだ、貴様は?」  クラムが僕を見下して、不機嫌そうに鼻を鳴らす。
チャーリー・バロットと墓場の女王

チャーリー・バロットと墓場の女王㉓

〈チャーリー・バロットと墓場の女王 TOP画面へ〉 〈前のページへ〉  〈次のページへ〉 地下牢へ 僕らはクラムの城の地下牢に入れられた。 馬鹿デカイ牢屋に、ギュウギュウ詰めにされている。 地下牢は両壁に向かい合わせのように作られていた。...
チャーリー・バロットと墓場の女王

チャーリー・バロットと墓場の女王㉒

「貴様はまだ帰りたいと思うか?」  その日、クラムの調査の報告をするために執務室に行ったときである。  突然、机の上に肘を乗せて頬杖をついた状態のアメリアから問いかけられた。
チャーリー・バロットと墓場の女王

チャーリー・バロットと墓場の女王㉑

 日が沈むか沈まないか、ギリギリの時間。  僕が生きていた頃は夕方と言われ、一日の終わりを意味する時間だった。  だけど、今は活動開始を告げる、嫌な時間になってしまっている。  意識が虚ろい、微睡みの瞬間は結構至福の時間だ。
チャーリー・バロットと墓場の女王

チャーリー・バロットと墓場の女王⑳

 その日のうちにトラボルタ墓地とオーイット墓地の合併が決まり、王はアメリアが着くことになった。  次の日の夜、トラボルタ墓地はお祭りのように賑わっていた。  住民の仕事は全て休み。料理を作ったり、祭りの準備をしたりする奴らは交代で宴会に参加している。
チャーリー・バロットと墓場の女王

チャーリー・バロットと墓場の女王⑲

 笑いを止めると同時に、ガンツの目つきが鋭くなり王の貫禄を見せつけるかのように告げる。 「さてと、じゃあ、トラボルタ墓地はいただくわよ、アメリア」  だが、アメリアは落ち着きを取り戻しているようで、不敵な笑みを浮かべながら前髪を掻き上げた。
チャーリー・バロットと墓場の女王

チャーリー・バロットと墓場の女王⑱

 トラボルタ墓地に戻り、アメリアに報告をする。 「なるほど……。そういう手があったか」  執務室の椅子に座っているアメリアが右手で前髪を掻き上げた。 「いや、お前、勘違いしてないか? 僕はオーイットを何とか解放できないかって言ってるんだ。断じて、こっちでも奴隷制度を取り入れろと言ってるわけじゃない!」
チャーリー・バロットと墓場の女王

チャーリー・バロットと墓場の女王⑰

窓から見下ろす夜の街は、もう、どうしようもなく陽気な雰囲気だった。  上で必死に奴隷が働いている中、こいつらは何も考えずにただただ贅沢を満喫しているようだ。 「飲まないのですか?」
チャーリー・バロットと墓場の女王

チャーリー・バロットと墓場の女王⑯

「まあぁ! 随分と可愛いお供を連れてきたわねぇ」 「申し訳ございません、ガンツ様。来るなとは言ったのですが……」 「いいのよ、いいのよ。可愛い子、大歓迎!」  な、な、なんだ、こいつは?
チャーリー・バロットと墓場の女王

チャーリー・バロットと墓場の女王⑮

「別に着いて来なくてもいいです」  オーイット墓地への道のりを、ランシエと一緒に歩く。  遥か遠くの地平線に太陽が沈みかかり、辺りを朱色に染め上げている。
タイトルとURLをコピーしました